財団法人日本青年研究所の
2015年の調査結果を目にする機会がありました。
日米中韓の高校生に
「自分は駄目な人間だと思うか」との質問を与えたところ、
「よく当てはまる」「まあ当てはまる」と答えた人が
米国45%、中国56%、韓国35%だったそうです。
米国は自信が溢れているイメージもあったので意外でしたが、
私たちの日本はどうなんでしょうか。
日本の結果は73%です。
群を抜いています。
自分のことをダメな人間だと思っている子が
73%もいるという事実。
確かに子どもたちの表情って、
1年生のころは生き生きしているのに、
学年を増すごとに暗くなっていく傾向があります。
どうして子どもたちは年齢を増すにつれて自信を無くしてしまうのか。
いろいろ原因があるでしょうが、
私は評価主義の教育、子育てによって、
子供たちが「今の自分ではダメですよ」
というメッセージを受け取る機会が多いからだと考えています。
自分のことをダメだと思う子供たちが
1日に浴びる言葉はマイナスの言葉が多いはずです。
どうしてできないの?
なんでやらないの?
これじゃダメじゃないか。
いつも遅いんだから。
日々否定的なメッセージが
学校や家庭で浴びせかけられていることが
多いのではないでしょうか。
そもそも勉強は、
クイズやパズルと同じように頭を使った体操のような面白さがあります。
それにも関わらず、
勉強ができなかったことを
周囲の大人は深刻にとらえすぎる傾向にあります。
勉強ができないと、
人生のすべてに悪影響を及ぼす一大事のような対応をします。
当然、勉強でつまづいた子どもたちは
自分そのものが否定されているような気持ちになってしまいます。
その積み重ねの結果として
自分のことが駄目な人間だという
気持ちを強くもつようになっているのではないでしょうか。
褒めて育てよと言われることが
出版物でもテレビでも多いのは、
先生や親が子を褒める機会が少ない傾向がある反動だと思います。
褒めて育てるのは甘く接することとは違います。
幼少期からできていること、
がんばっていることに目を向けて
しっかりと褒めてあげること。
大切なことはわが子をしっかり見ているということです。
自分がダメな人間だなんて言う子どもが
少なくなっていくことを願ってやみませんし、
自分も教育者として子供たちの自信を高めてあげられるよう
頑張っていきたいと思います。
関連する記事です。
⇒子どもの自信をなくす子どもを色眼鏡で見るということ