学校に来る子供たちを観察していると、
「高学年になるほど自分の意見を表現しない」
という傾向が見られました。
低学年のころから知っている子に
学年があがってから出会うことがあります。
同じ子か?と思うレベルで意見を言わない子になっていることがあります。
外国の子などを見ていると
年齢だけのせいではなさそうです。
私が担任として高学年を受け持つと、
「自分の意見を言わない」
という姿勢を崩すことから始めなければなりません。
誰かがミスしたときに笑う子は必ずいます。
まずはその子への指導を繰り返します。
間違えることをバカにして笑うのはおかしいことです。
周囲の子にも同じことを伝えていきます。
これは根が深いので繰り返し繰り返し指導しなければなりません。
間違っても良いんだということを
繰り返し指導していると
かなりの子どもたちが手を挙げて
自分の意見を発表するようになります。
間違うことを恐れるようになる。
人と違うことを恐れるようになる。
学校生活、家庭での生活、
どこかの場面で、間違うこと、人と違うことが
ダメなことだと判断してしまう経験があったはずです。
間違ったら笑われる、バカにされる。
↓
自分は間違う可能性が高い。
↓
間違いたくない。
↓
誰かが言うのを待つ。
こうして自分の意見を言わない子が育っていきます。
また、自分の意見を持てない原因はもう1つあります。
大人による過度な命令です。
小学校では集団行動が多くあります。
そのとき大人は子どもに命令をすることが多くあります。
列を乱すな。
話すな。
鉛筆をつかえ。
走るな。
言い方はやさしくても命令は命令です。
命令には「どうして」が
抜け落ちていることが多いのです。
子供が勇気をもって「どうして?」
と聞いてみるものの
「いいんだ。だまって早くやれ」と頭ごなしに言われれば、
もう疑問は完全にシャットアウトされます。
こんな怖い思いするなら
次からは聞くのをやめようということにもなります。
こうして子どもたちは
だんだんと自分の頭で考えることを止め
人の意見にただ従うようになってきます。
間違ったことをしたくない。
大人(自分より偉い人)の言うことは
絶対に正しいはずだ。
自分はそれに従うのみ。
理由など考える必要はない。
考えなくても従っていれば正解。
このまま子どもたちが大人になれば、
テレビなどの情報を鵜呑みすることになります。
自分の意見をもたないこと、
人の意見に流れやすこと、
元をたどれば同じ根っこの部分を共有しているんです。
わかりやすくなるように
かなり極端に言い切る話をしましたが
読んでいる方には大まかに伝わっかな?と思います。
勇気をもって挑戦して間違えたことは叱らない。
大人が行動の背景にある
「どうして」をしっかり伝えてあげる。
さらに子供からの「どうして?」に
しっかり答えてあげるか、一緒に考えてあげる。
自分の意見をしっかりもてる子どもを
育てていきたいですね!
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