2016年10月11日火曜日

成長の意思、やる気がない子・・・





自らを助けないものを救おうとしても、無駄だ。
ハシゴを自分で登る意思のないものを
他人が押し上げることはできない。


アンドリュー・カーネギー





これは週給1ドル20セントから
億万長者に成りあがった
アメリカの鉄鋼王の言葉です。




これは教育者として
私が日々戦っていることです。



私は梯子の登り方を教えることに関しては
教師生活が長いので
比較的簡単にできます。




ただ、難しいのは
そもそも梯子を登る意思がない子です。




勉強をする意思のない子が
教えていると毎年いるものです。




前の学年でいったい何があったのか?
いや、もっと幼いころに何かあったのか?



そう思うほど
やる気がない子が出てきます。




人は生まれながら
成長の意思をもっています。



成長の意思がない種は滅びます。
ゆえに人間は絶滅から逃れるために
成長したいという本能的な
欲求があるものです。



それがいつの日か
自分は無理だと思い込み
成長への歩みを止めてしまう。
何か出来事があったのでしょう。




このブログは先生向けではなく
親へ向けたものなので
子育てにおいて大切なことを書きます。



子どもたちが意欲を無くさないために
大切なことです。




1)他者、過去の親と比較しない。


2)できない事実を怒らない。


3)人格を否定する言葉をかけない。


4)イライラの表情で伝えない。



あまり多く書いてもきりがないので
この程度で。



1)について

勉強ができた親ほど自分の過去と
今の子どもの状況を比べます。



私はできた。
だからあなたもできないとダメ。



それは勉強をする理由にはならないんです。

勉強は何のために必要なのか
という納得感を得るためには
親が勉強して良かったと納得してきた事実を
伝える必要があります。


もちろん兄弟がいる子は
兄弟で比較してはいけません。



言葉には気を付ける人がいても
態度に気を付けていない人もいます。



勉強ができる子を連れているときばかり
親が他人から褒められてニコニコしている
なんてことも・・・



2)について


できないことはわざとではない。

そのわざとではないことを叱ると
子どもは目の前のことから逃げたくなるものです。


できない結果を叱っても
何も意味がありません。


そもそもやる気になっていないなら
勉強の意義を伝えてあげる
納得してもらう方が先決です。


やる気がない子が
手を抜いて失敗して、
それを叱られる。


完全に逃げます。



3)について


こんなのもできないの?ダメね・・・


こんなの簡単じゃない。どうしてわからないの?



自分はバカな人間だと
思い込ませる言葉
形は違ってもたくさんあります。



自分が子どもに伝えている言葉は
子どもの人格を否定するものではないか?
そこを振り返ることが大切です。



4)について


叱らない。人格は否定しない。
そう心に誓っても
本音がダメだな・・・と思っていると
顔に出ます。


その親の表情を子どもは察知します。


親の嫌な顔から逃げるために
勉強から逃げる。


勉強をそもそもしなければ
親から怒られることも
嫌な顔をされることも
避けることができる。



本能的にそう思い込んでしまう子は
けっこういるものです。




梯子を登る意思をもつ子を
育てていきたいものですね。

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