2016年1月13日水曜日

中学受験についての見解。



私は塾を経営していますが、
中学受験はおすすめしていません。
受験する方には違う塾をおすすめしています。



なぜ中学受験をおすすめしないのか。



勉強ができることが
人生において最優先される価値ではない
と考えているからです。



勉強よりも大切なことはないのか。



日曜にバンコクの街で見かける塾のバス。
見ていると寂しい気持ちになります。



休みの日に朝から夕方まで
塾で勉強をしている子がいるようです。



勉強ができるようになることは
とっても大切だと思います。
でも、家族の時間を減らしてまで
する必要があるのでしょうか。



難関校を受験するために
6年になったときには
すでに6年の学習を終えている子もいます。



そんなに生き急がなければ合格でいない受験。
でも、その先の人生を早送りで終わらせるわけにはいきません。



そこまでしないと合格できない受験は
本当に自分の子どもに必要なのか。



難関受験でない学校を受験する子もいます。
よっぽど個性がある学校以外は
公立校でも十分でしょう。



この学校のここが良い。
というものがある場合は良い受験です。
難関校でなければ
通常のペースで頑張れば
合格でき、過度な負担もありません。



では難関校を受験するとはどういうことか。




それは親子ともに戦いぬく覚悟をすることです。



家族の時間、友達との時間、自分の時間。
それらを犠牲にする覚悟が必要です。



だからこそ、
立ち止まって覚悟を決める必要があります。
周りがしているからという
見切り発車をしてしまうと
途中下車もし辛く、取り返しがつかないことに
なることもあります。



中高一貫だから受験する。


そんな理由もあるようです。



でも、中学から高校への節目として受験を経験することは
人生をリセットする意味でも価値があるものです。



中3にもなれば、
自分の将来を考えながら
受験を自分の人生に必要なことと
とらえることができます。



自分から必要と思えたことに
自分から頑張ることは良い経験になるでしょう。



さらに、中学で嫌な境遇にあった子は
学校を変えることで
ガラっと再スタートするチャンスを与えられるという
メリットもあります。



自分を変える。
そんなきっかけになるんです。



子どもにとって高校受験は負担にはなりますが
成長にとっては意義ある負担です。



もちろん難関中学受験は適している子もいます。
しかし、多くの子にとって失うものの方が多いことがあるのではないか?
そんな意見があることも知っておいてほしいのです。



家族の時間。
遊ぶ時間。
無駄な時間。



そんな無駄な時間だからこそ
本当に素の自分を見つめることが
できるんだと思います。



難関中学受験を目指している子が
強いストレスを抱えて苦しんでいる。
教師としてそのような場面にも遭遇してきました。



そのストレスを無意識のうちに
他人へぶつけてしまう子もいました。
自分も友達も苦しんでいました。


保護者の方は気づいていませんでした。
子どもは自分が辛いということを言わないのです。


家ではとても素直な子だったようです。



保護者の方が中学受験をしてほしいという気持ちを
子どもはしっかり組んでいて、
愛をもらうために従順になり、
そのストレスを内にぐっと隠している子もいるようです。



自らが中学受験をして難関校を突破してきた
塾の先生は当然中学受験を肯定するものです。


それは自らのアイデンティティーを守ることにも
繋がるからです。


塾の先生が進めるからと言って
我が子にとっても正しいとは限りません。
将来塾の先生になるならいいのかもしれません。



中学受験は他人に影響されず、
各ご家庭で冷静に考えてほしい
大切なことだと考えています。



私が中学受験をおすすめしない理由を
書かせていただきました。



一つの意見だと思って
価値観が合わない方は
聞き流してください。



正解は人によって違うからです。

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