2019年9月10日火曜日

インター校の子が日本の学校との学力差を埋めるための勉強法

パノーラ?だったかな?
新しくできた無料広告紙の中に
こんな質問記事がありました。


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息子をタイのインター校に通わせています。
この6~7月の夏休みの期間中、息子と一緒に日本へ一時帰国し、
日本の小学校の授業を受けさせてみたのですが、
特に漢字や計算の他、理科、社会科などで日本の同級生との間に
大きな学力差があることが分かりました。

そろそろ中学受験を考える年齢でもあり、
少しずつ学力差を埋めていかなければと思うのですが、
どんな勉強をさせればいいのでしょうか?
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あせすトンロー個別指導学院の木原という方が相談に答える
というたぶん有料広告を出していることに関連したコーナーだと思います。


私の考えとはちょっと違う部分もあるので書いてみますね。


インター校に通うということは、
メリットとデメリットがあります。


メリットは、日本の学校とは違う独自のカリキュラムで
そのインター校の教育方針にのっとった教育を受けられることと、
もちろん英語が得意になるということです。


教育方針としては、日本人学校とは違って「自由」であることは
個性の伸長には大きなメリットになるかと思います。


ただ、このメリットの裏には、日本の教育を受けられないという事実があります。


そのため、日本の同級生との差があることを心配されていますが、
差があることは事実からしてみても当然のことだと言えます。


当然なことではありますが、
中学受験も視野に入れると、
日本の学力に遅れがあることに不安を感じているのも
とてもわかります。


中学受験だけに的を絞れば、
インター校での勉強を正しく行っていれば、
帰国子女枠で合格することができるので問題はないでしょう。


しかし、私が大切だと考えていることは、
その後に待っているのは日本の教育です。


義務教育に関する範囲が理解できていないと、
中学生活で苦しむことになってしまうので、
お母さまがおっしゃる通り、今から準備しておくことが
大切になってくると思います。


まず漢字に関してですが、
漢字は反復が大切になってくるので、
問題集を買って取り組むことでカバーできるでしょう。


ただし、何年生の漢字から抜けているのかは文面からわかりませんでしので、
抜けている学年にしっかり戻ることがポイントです。


というのも、高学年の受験に直接影響しそうな漢字も
低学年の漢字の組み合わせで作られているので、
その知識が抜けていると覚えることが大変になってしまうことと、
図形のように漢字を判断してしまい、
間違った形の漢字を覚えてしまうことにもつながってしまうからです。


例えば、「例」の真ん中の字は、一に夕ですが、これを知らなければ、
図形としてとらえて書くのは本当に大変なことです。
絵を模写しているのと同じことですからね。


算数に関しては、パノーラでの回答のような
単純な計算ドリルではダメ足りないと思います。


インターだから計算スキルが劣っているというわけではなく、
問題の本質は、日本の教育内容の理解が足りないことだからです。


私がおすすめするのは教科書に準拠した参考書です。


インターに通い始めた学年から戻って教科書準拠の参考書を読み込み、
例題を解き、演習問題をすることが大切です。


鶴亀算などが大切だとの回答がパノーラ紙上ではありましたが、
それは些末なことなので気にする必要はないと思います。


中学受験で出題されることがありますが、
お子様は帰国子女枠で試験を受けるはずですので。


お母さまが心配なさっている日本の学力をまず底上げするためには、
鶴亀算などの特殊な勉強ではなく、
教科書準拠の参考書でしっかり日本の用語で学習を理解することです。


比例とか、割合とか、最大公約数とか、
インターで概念を理解していても日本語になると
理解が一致しないということも多々ありますよね。
これを一致させることが大切です。


また、鶴亀算などの特殊な問題も実は特殊ではなく、
基礎をしっかり理解できていれば、
基礎の組み合わせで解くことも可能です。


理科、社会に関しては、
教科書を読めとのパノーラの回答がありましたが、
それだと要点が理解しづらく大変かと思います。


インターの勉強と両立するためには
できる限り要点がまとめられているものがベストです。


紀伊国屋などで、要点がまとまった参考書があります。
どの参考書も掲載されている要点には
そこまで違いがありません。


なので、イラスト、表示などの仕方で
お子様の見やすさを最優先されてよいと思います。


その要点がまとまった参考書には問題演習がありますので、
それをノートにやり、間違った問題はしっかりと復習をして、
1冊の参考書を消化することが大切です。


歴史に関しては私もパノーラと同様で
歴史まんがをおすすめします。


楽しみながら歴史の流れが理解でき、
歴史の内容が平面から立体になりますので、
中学からの歴史の授業の理解力も高まるはずです。


細かいことで悩まれることもあることかと思いますので、
そのようなときは、
塾などの教育機関に相談するのもよいかと思います。


TJブリッジでもインター校の子が頑張っています。
決してインターの勉強が劣っているわけではありません。
単純に日本の学習と一致していないだけということが多いです。


お子様の成長を応援しています!

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